ハムスターの飼い方


●ハムスターの飼育容器

 ゴールデンハムスターは単独で飼育し、ジャンガリアンハムスターやロボロフスキーハムスターでは複数飼育ができます。
 飼育容器はケージと水槽(衣装ケースも可)が利用できます。ケージはいろんな形のものがありまずが、寒くなりやすい、落下して骨折したり、すきまに足を引っ掛ける事故、網をかじって歯が曲がるなどの病気もありえますので、水槽の方がよいかもしれません。広さは横、奥行き、高さが30-50cm程度以上のものがよいでしょう。ストレスをためないためには大きい方がいいです。
 床にはチップや干草などをハムスターが隠れるくらい十分に敷きます。
 小屋も設置してあげましょう。いろんな素材のものがあります。ハムスターの好みにあわせないと使ってくれない場合もあります。
 ストレス、運動不足を解消するために、回し車などを設置します。
 トイレは砂を入れて、ケージの隅に設置します。
 被毛を整えるために砂浴びをさせてもいいでしょう。砂浴び用の砂が売っています。体温調節が苦手なので、シャンプーしたりするのは危険です。


●ハムスターの温度管理

 ハムスターさんにとって最も適切な温度は20〜25℃です。30℃以上あるいは15℃未満にならないように気をつけましょう。
 温度の変化には弱い動物です。
 5℃以下になると冬眠や疑似冬眠(日内休眠)を起こしてしまいますこれらは力に強い負担がかかり、そのまま死んでしまうこともあります。たまたま死ななかったとしても病気になったり寿命が短くなります。したがって、冬はエアコンなどの暖房器具を使用して保温して下さい。小動物用ヒーターなどを巣箱の下においてあげてもよいでしょう。
 30℃以上になると熱中症になってしまいます。日中は室内温度は簡単に30℃以上になりますから、夏はエアコンが必須です。


●ハムスターのお水

 通常、給水ボトルを使って与えます。床に置くタイプの水入れだと、容器の中にハムスターさんが入って濡れてしまうかもしれないので勧められません。ボトルの水は放置すると細菌やカビが増えます。毎日変えてあげてくださいね。
 水分の多い野菜を多く与えると水を飲まない傾向がありますが、主食がペレットの場合には必ず水を与えます。
 1日で体重の10%程度の水が必要とされています。多い場合には「多飲多尿」といって病気の可能性もありますから、どのくらいを毎日飲むのか調べてあげてもよいでしょう。


●食事

 草食に傾いた雑食動物です。主食はハムスター用のペレットにしましょう。ミックスタイプのフードはハムスターさんが好きな種子類ばかり食べてしまい、栄養バランスが悪くなりがちです。種子類はおやつ程度にした方がよいでしょう。
 活動しはじめる夕方に与えるとよいでしょう。
 基本的に他の食物は不要ですが、ゆで卵の白身、低塩煮干し、チーズ、ミルク、ヨーグルト、虫、肉などをあげてもよいでしょう。
 ヒマワリの種子は高カロリーであるため、大量に与えることは禁物です。大好きでも数を決めてあげましょう。



●人と一緒に遊ぶ

 ゴールデンハムスター、ジャンガリアンハムスターは容器外に出して遊んだり、抱っこすることもできます。しかし慣れないうちは背中からいきなりつかまえると、びっくりして咬まれることもあります。すくうようにそっと持ち上げます。おやつを使いながら慣らしていくとよいでしょう。
 ロボロフスキーハムスターは、人との接触を好まない場合が多いですから、無理に抱いたりするのはよくないでしょう。



●病気の予防

 ヒトと共通の病気もあります。飼い始めたら、一度は検便してみましょう。
 長生きしてもらうためには病気のサインに気づくことが重要です。食欲がおちる、下痢をする、飲み水が増える、眼があかない、しこりができる、毛が抜ける、などです。詳しくは病気のページをご覧下さい。